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新潟県南魚沼市六日町2643番地1

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~自分が曖昧にしていたまま通り過ぎていた事に気付かされました~

~自分が曖昧にしていたまま通り過ぎていた事に気付かされました~

自治医科大学附属さいたま医療センター ジュニアレジデント

 6月の1か月間、地域医療研修で南魚沼市民病院でお世話になりました。換気の為に開けた寮の窓から虫が室内に大量に侵入し、バイオハザードの発生からスタートした研修でしたが、指導してくださった先生方、病院スタッフの皆様、市職員の皆様、そして南魚沼の地域の皆様のお力添えにより、多くを学び経験できた充実した時間を過ごすことができました。誠にありがとうございました。
 外来と病棟業務、そして地域の医療・保健活動への参加を通じて、内科全般の医療に主体的に携わらせていただき、学ぶことが尽きませんでした。普段勤めている自治医科大学附属さいたま医療センターでは外来というと救急外来での救急車対応が主になりますので、外来で健診異常や風邪様症状といった、より一般的な主訴への対応とその後のフォローを実践する機会がなかなかありません。そのためこちらに来た当初は患者さんへの対応も難しい、カルテの使い方もわからない、病院のシステムもわからない…で戸惑うことが多かったですが、上級医の先生方、スタッフの皆様の温かいご指導により、徐々になじむことができ、特に6月後半はフォローの再診を予約していた患者さんが治ったといって来てくれる喜びも感じることができました。
 一方で外来に関しても、病棟業務に関しても自分が主治医としてやらせていただく機会が多かったので、多分〇〇という診断だろうけど自信が持てない、多分検査結果の解釈は合っているのだけど自信が持てない…といった事を多々自覚する瞬間があり、主治医として責任を負わせていただくことで初めて、自分が曖昧にしていたまま通り過ぎていた事に気付かされました。特に大西先生には初歩的な質問を何度もしてしまったのですが、「この研修で曖昧な事がある事に気付いてもらえて嬉しい。質問してもらえて嬉しい。」と言っていただけたのが本当に印象的でした。
 南魚沼という環境で、普段こなしている仕事に関しても、患者さん・患者さんのご家族に対してもじっくり向き合う機会を与えていただき、こちらでしかできない経験をさせて頂いたと感じております。また南魚沼の料理もじっくりと味わわせていただき、毎晩の摂取カロリー量は大宮にいた時の2倍、体重も順調に増え経験面でも肉体面でも蓄えを増す事ができました。
 なんとなくで終わらせない事の大切さ、患者さんと向き合う事の楽しさ、寮の窓を開ける事の危険性、本当に沢山の事を学んだ1か月でした。この時間が思い出として終わらないよう、胸に刻み精進して参ります。
 改めて、心からありがとうございました。

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